フォルスナイン

あなたの考えを共有し、他の人の考えに耳を傾けてみましょう。

読者の言葉

佐野夕紀さん

性別:いずれでもない、好きな作家:ミシェル・ウエルベック

家系のくだりを読みながら、ポケモンが世代毎に増殖しすぎて、コンプリートする気が失せたのを思い出しました。資本が対象を増やして欲望を無効化する話が、比喩ではなく事実として書かれている。 結末の読み方に迷いました。この小説は、稀に新しい水域で生き延びる個体がいるという話に続けて、自分こそその特別な一匹だと証明するみたいに皆が殴り合っている、と書きます。ところが最後で語り手は、アカウントを消すことを、後方に下がって好機に駆け上がる者の振る舞いとして語り直し、自分にエースナンバーを与える。批判してきた身振りそのものです。 それを作者が意図した皮肉と言いきれるかどうか。 語り手は消える直前に、自分は間違ったことをしている、と半分は自分が見えている。しかもその自認をブレーキにせず、九番の戦術へ翻訳する助走のほうに使う。気づいていないのか、承知のうえでやっているのか、決める材料が本文にない。語り手の自己像を測る物差しである久住君が、同級生は皆あの頃の延長線上にいるだけだと切り捨てたその同じ語り手の中で、一人だけ無傷の聖人として残っている。 意図された宙吊りなのか、私が読み落としているのか。そもそも、皮肉と読みたくなること自体が、この作者ならここは高度なはずだという信用で埋めているだけかもしれません。書き手を一人だけ法則の外に置くその読み方こそ、この小説が診断していた身振りではないかと思うと、落ち着きが悪い。この迷いが、テーマと繋がっていることは確かだ。

ぽぽぽさん

30代、男性、好きな作家:京極夏彦

現代社会に蔓延る陰の部分を物語で掬い取る。自分の話のように読めて、SNSの憎悪の渦には呑まれまいと思った。物語だから現実問題に、あれってどうなんだって考えようと思える。きっかけをもらった。

darkredsunriseさん

50代、男性、好きな作家:中上健次

「フォルスナイン」という役割がサッカーで存在するのを、この作品を読んで初めて知りました。とても面白く読めました。サッカーを、またプレイしたくなりました。

うなぎうなぎさん

30代

わたしも死滅回遊魚。