
小説
連載
ヒロシマナウ ナガサキナウ ヒロシマナウ ナガサキナウ
小林エリカ
朝、目が醒めて鏡を見ると、やっぱり私の頭の右側の髪はごっそり抜けていた。耳の後ろから頭頂までが、半分すっかり禿げあがっている。 私の長い髪が抜け始めたのは、冬のことだった。なんとなしに身体がだるい。起きあがるのが辛いことも多かったから、更年期かも知れないと考えた。しかし、あまりにも髪がごっそりと抜け落ちるようになったから、さすがに不安になった。病院を幾つも回っても、原因は不明。すっかり困り果て、禿

連載
ヒロシマナウ ナガサキナウ ヒロシマナウ ナガサキナウ
小林エリカ
朝、目が醒めて鏡を見ると、やっぱり私の頭の右側の髪はごっそり抜けていた。耳の後ろから頭頂までが、半分すっかり禿げあがっている。 私の長い髪が抜け始めたのは、冬のことだった。なんとなしに身体がだるい。起きあがるのが辛いことも多かったから、更年期かも知れないと考えた。しかし、あまりにも髪がごっそりと抜け落ちるようになったから、さすがに不安になった。病院を幾つも回っても、原因は不明。すっかり困り果て、禿